ウオの回遊日記

自由に日々を記録する

【アニメ感想】※ネタバレあり※「逆境無頼カイジ」をギャンブルとは程遠い人間が見てみた


MaccabeeによるPixabayからの画像

見たきっかけ

名言は聞いたことがあり、主人公らしき人の名前も知ってはいた。しかし、ギャンブル興味なし・絵柄が苦手・美少女もイケメンもいない、という3拍子で見る気がしなかった。
ところが最近になって、今まで散々あちらこちらでその名前を聞いてきたということは、それほどに面白いと感じる人が多いのかもしれない、つまりどれほどの面白さなのだろうか、と興味が湧いてきた。家族も大分昔に視聴済みで、好きだとのことだったので、毎食のお供に一緒に見ることとなった。

感想

非常にイライラしたが面白かった。 たびたび頷ける台詞があったり、借金地獄に陥る危険、ギャンブルのループから抜け出せない思考の癖などが描かれていて、少々社会勉強にもなった。私は宝くじを1回買ったことがある以外、全くギャンブルをしていないが、今後も避けて生きていこうと改めて決めた。

心に残った人、出来事

  • 安藤

結構本気でひどい目にあってほしいと思った。 彼は限定ジャンケンというギャンブルで登場するが、最初から最後まで最低野郎だった。 まず、自分で試行錯誤せず、助けの手を差し伸べてくれたカイジに散々甘えてゲームに勝つ。次に、そのまま最後までカイジの作戦に従えば、痛手は少なく助かるというのに、「もっと金が欲しい」という欲望に抗えず、カイジを犠牲にして大金を得る。そして、最終的にカイジが生還したあとも、見苦しく言い訳を並べる様には呆れた。自分のことしか考えない人間を絵に描いたような奴だった。

正直、彼の台詞には正論だと思わざるを得ないものが多くあった。ネットで散々見かける理由が分かった。 また、人が死ぬのを楽しむ最低な人間なのに、兵藤会長の発言に時々本気でドン引きしている様子が見え、あんたも同類だろwと不思議だった。

  • 焼き土下座

利根川つながりで、こちらも衝撃的だった。誰の助けも得ず、強制装置も使わずに拷問を耐え抜いた時は流石に感心した。 また、焼き土下座を考案した兵藤会長は、本当に謝罪の気持ちがあるならどこでも土下座する…という説を唱えていたが、強制している時点で、相手の本当の謝罪ではなくないか…?だって嫌がっているじゃないか…という疑問が湧いた。そういう矛盾を感じる滅茶苦茶さが、残酷でありながら笑いも感じさせる話だった。

  • 鉄骨渡り

人間競馬から鉄骨渡り、Eカードまでは、見ていて非常に気持ちが悪くなる場面が続いた。登場人物達の甘さ、情けなさ、醜さ、哀しみがこれでもかと見せつけられた。 最後にやっと助かったかと思われた佐原が、ゴール地点のドアを開けた際の突風で転落していった時は、救いがなさすぎて笑えてきた。 このアニメは、話を続けなければならない都合上、主人公は助かっても、主人公以外は簡単に助からないのではないかと感じた場面だった。

主人公が第1話から犯罪行為(他人の車へいたずら)をしでかしていて笑った。 視聴済みの家族から、カイジにいい人は出てこない、と聞いてはいた。しかし、主人公くらいは大抵マシなことが多いと経験から予想していたので、早々に裏切られるとは予想外すぎた。

  • 最終話の対決で主人公が負ける上、無傷では済まない

主人公が指を失うとは思わなかった。これまでの経験則で、主人公補正はあると信じていたのだが、まさか主人公が最終回の見せ場、最後のギャンブル対決で負けるとは。流石に指がギロチンされる瞬間はきつくて目を閉じていた。ギャンブル漫画だとは聞いていたが、兵藤会長がサディスト過ぎて、グロテスクな描写が結構あり、驚かされた。

このアニメをすすめられる人

みっともない人間を見てもそれほどストレスを感じない人、ある程度グロテスク描写に耐性のある人