はじめに
Ankerの、Soundcore Liberty Air 2 (以下、Liberty Air 2と記載)を約1年間使ってきたので、感想を書いてみる。結論を先に言うと、良い商品だが結構気になるところもある、悩ましい商品だと思った。
ただ、私のような、オーディオマニアとまではいかないが、音楽が好きで日常的に聴いていて、高額なイヤホンも良いけれど気軽に使えるイヤホンも欲しい、というような方にはおすすめできる。
補足情報
私が聴く音楽ジャンル
参考として、普段私が聴いている音楽ジャンルを記載する。
- ロック
- ポップス
- テクノ
- EDM
- アンビエント
使っている周辺機器と価格帯
参考として、普段私がLiberty Air 2 と一緒に使っている周辺機器と価格帯を記載する。
- ノートパソコン(Windows10、HP製、約10万円)
- スマホ:AQUOS sense2(Android10、SHARP製、約3万円)
- スマホ:Google Pixel5(Android11、Google製、約7万5千円)
- DAP:Walkman NW-A55(Sony製、約2万5千円)
これまで使ってきたワイヤレスイヤホン
参考として、これまで使ってきたワイヤレスイヤホンを記載する。以下に述べていく感想でも、比較対象として少々取り上げる。
主なスペック
以下に、主なスペックを記載する。
参考サイト:
Soundcore Liberty Air 2|完全ワイヤレスイヤホンの製品情報 – Anker Japan公式サイト
重さ | 約53g (充電ケース含む) |
防水規格 | IPX5 |
再生可能時間 | 最大7時間 (イヤホン本体のみ) / 最大28時間 (充電ケース使用時) |
充電時間 | 1.5時間 (イヤホン) / 2時間 (充電ケース *USBケーブル使用時) / 3.5時間 (充電ケース *ワイヤレス充電器使用時) |
充電端子 | USB Type-C |
Bluetooth規格 | 5 |
対応コーデック | AAC / SBC / aptX |
良かったところ
イヤホン本体が軽い
とても軽くて、耳に負担を感じない。WF-1000XM4(本体1個が約7.3g)や、Zolo Liberty+(こちらは重さ不明)と比較しても、1番軽く感じる。重みで耳から転がり落ちてしまう心配はまず無い。
ケースが小さくて軽い
イヤホン本体だけでなく、ケース込みでも、とても軽い。荷物は軽く最小限にしたい方なので、この点も、とても魅力的だった。サイズは、下の写真の通り。私の手では完全に包み込める程の小ささではないが、ズボンのポケット等には充分収まる小ささとなっている。
再生時間が長い
イヤホン本体のみで最大7時間の再生が可能で、例えば私の場合は朝から作業用BGMを聴くために使用して、夕方に充電切れするかどうかくらいの体感だった。充分長い。通勤が片道1~2時間以内であれば、その間はまず充電切れにならないし、ケースと合わせれば28時間の再生も可能なので全然余裕である。充電も、1週間に1度するかしないかくらいで済む。
(私の耳では)音質が良かった
私は少し低音がハッキリしつつもフラットな音質が好みで、Libery Air 2は丁度ピッタリな音質をしていた。しっかり存在を主張してくれるが頭痛がしそうなほど強くない、程よい低音だった。通販サイトのレビューなども見ていると、高音が刺さるという意見も見かけたが、私の耳では、刺さるという感覚が分からなかった。つまり、低音から高音まで、不快感の無い音質と感じた。
空間が広がっている感じや、楽器それぞれが独立して聴こえるような感じは、やはりSonyのWF-1000XM4には勝っていない。しかし、普通に音楽を聴いていて楽しく感じるレベルの音質には達している。音質に高レベルのこだわりが無かったり、耳が普通である私には、不満は無い音質だった。
10分間の充電で約2時間再生できる
私は外出先ではイヤホンが必須である。だから、使用後は必ずケースへ戻し、充電忘れが無いようにしている。ところが1か月ほど前、コートのポケットにイヤホン本体を入れたまま忘れてしまい、いざ出かけようとしてイヤホンがすぐ使えない状況に陥ってしまった。仕方なく、自宅から駅に着く15分ほどの間だけでも充電して取り戻そうと、ケースにしまい、出発した。そして駅に着き、イヤホンをスマホに接続して驚いた。イヤホンの電池残量が、その後の電車移動中(約45分間)は持つであろうレベルにまで復活していた。後日、説明書を読み返し、「10分間充電で約2時間再生可能」だと知り、また驚いた。
このように、うっかり充電を忘れても少し歩いている間に、余程長時間の外出でなければ困らないくらいの充電残量が復活してくれる。とても便利な機能で感動した。
気になるところ
静かな時はホワイトノイズが気になる
特に、アンビエントのような静かな曲をこれまた静かな自室で聴いていると、「サー」というホワイトノイズが少し気になるレベルで聴こえる。外出先では、周囲の音がどうしても聴こえてくるので自室に居る時ほど気にならない。しかし、静かな環境で静かな曲を聴くことが多い場合は、大きな欠点となるかもしれない。
イヤホンが浮いてくる時がある
私の耳の穴は小さい方で、イヤホン付属のイヤーピースではいつも大体SS~S、大きくてもMあたりのサイズを使っている。Liberty Air 2には豊富なサイズのイヤーピースが付いてきたが、それでもピッタリとはいかず、長時間付けていたり、あくびをしたり、大きな口を開けて笑ったりすると、少しイヤホンが浮いてきてしまう。
音声ガイドが大音量
1年以上使っている今でも、「Battery low」と言われるたびにビクッとしている。正直でかすぎると思う。付属の説明書や公式のアプリ、ネットも探したが、情報は無く、音声ガイドの音量調整やOFFの機能自体が無い模様。大分気に入っている製品だが、この1点だけで私は一時期手放そうかと悩んだくらいマイナス。一方、SonyのWF-1000XM4は、とても控えめな音量で驚いた。Sonyを見習って欲しい。
起動音が少し長めで大音量
少し長めの起動音が上記と同様、大音量で流れてビックリさせられる。耳から大体30cm以上離れた机の上に置いても聞こえてきたくらい、でかかった。しかも微妙に長い。この点もWF-1000XM4や、Zolo Liberty+ を見習って欲しい。ピッ、とか、「起動しました」とかの一言、一瞬でいいと思う。微妙に長いメロディは不要。また、起動音が鳴る時と鳴らない時があり、付属の説明書にも詳細が書かれていないので、いつどのような条件で鳴るのか分からない点も気になる。
また買いたいと思うか
気になるところで述べた「音声ガイド」「起動音」の問題2点さえ無ければ、「軽くて、小さくて、電池が長持ちで、音が良く、気軽に使える」全てが揃った、私にとって最高のワイヤレスイヤホンだった。
だから、結局のところ壊れてしまうまで手放すつもりは無いし、今後同シリーズの製品で改善されていたら、他にも買ってみたいと思っている。